2012年11月18日日曜日

ドウェイン・レモンの証 14

audioverse.orgのhttps://www.audioverse.org/english/sermons/recordings/1737/testimony-of-dwayne-lemon.htmlを訳しました。

 わたしは聖書を勉強するのが好きでしたし、お説教をするのも好きになりました。そんなある時、ブルックリンのとある教会でお説教をするようにと頼まれました。そこで神様はわたしを用いてくださいました。ほかの人を神様に導くためというよりも、わたし自身を神様へと導くためでした。神様がわたしを通して会衆に語ってくださったため、その安息日にわたしのお説教を聞いた人々はとても祝福されました。お説教のあとわたしが出口に立って、「神様の祝福がありますように。」と一人ひとりと握手をしながら人々を見送っていると、50代ぐらいの男性が来ました。わたしが彼の手を握り、「神様の祝福がありますように。」と言うと、彼はわたしの手を離そうとせず、涙を流しました。彼は、「あなたが今晩話したメッセージは、わたしの人生を永遠に変えました。」と言いました。そしてわたしにハグをして「ありがとう。」と言い、帰っていきました。その直後、聖霊が「ヒップホップゴスペルダンスをしたあとで、この50代の男性のようにあなたに話しかけてきた人がいただろうか?」とわたしに訊ねてきました。その時、わたしは決心がつきました。わたしはその日、ヒップホップゴスペルダンスをやめ、伝道の道を前へと進みました。

つづく

訳:森春香
編集:品末拓真

2012年11月11日日曜日

ドウェイン・レモンの証 13


audioverse.orgのhttps://www.audioverse.org/english/sermons/recordings/1737/testimony-of-dwayne-lemon.htmlを訳しました。

 わたしは教会へ行き始めてからも、しばらくダンスを続けていました。ある時、ラッパーのヘヴィーDから電話がきて、「カリフォルニアへツアーに行くからお前にも来てほしい。」と頼まれました。わたしはまだイエス様に完全に人生を捧げていませんでしたが、「金曜日の夜、お休みをくださるのなら行きます。」と答えました。しかし彼は、「それはできない。金曜日の夜は踊って、それから部屋へ帰って土曜日は安息日として休んでいい」と言いました。わたしは金曜日の夜にダンスをするという条件をのみました。イエス様に背を向けたのです。わたしはツアーへ行き、安息日も踊っていたのですが、その中でイエス様が恋しいという思いを経験しました。イエス様と本当の関係を築きたいと思っていたからです。
 ペンテコステ教会に通っていた時に習慣づいたことのなかで、聖書を適当にパッと開いて、そのページ上を指で適当に指し、その指した聖句を勉強するというものがありました。ある金曜日の夜、わたしはこれからダンスをしないといけないと分かっていました。だから安息日は守れないけれど、今は神様との時間を持とうと思い、聖書を開いて適当に指を指してみると、箴言28章9節にあたりました。そこには「教えに耳をそむけて聞こうとしない者は その祈りも忌むべきものと見なされる。」とありました。それが、わたしの指した聖句でした。わたしは聖書を閉じ、「今は礼拝すらできない…。」と思いました。「忌むべきものと見なされてしまう」と思ったからです。わたしはこれから罪を犯すと分かっていました。いわゆる不正です。不正行為は知らずに犯してしまった罪ではなく、前もって計画された罪です。不正を行う人は、罪を犯す前にそれが罪だと知っています。ヘブライ人への手紙6:5-6には「神のすばらしい言葉と来たるべき世の力とを体験しながら、その後に堕落した者の場合には、再び悔い改めに立ち帰らせることはできません。神の子を自分の手で改めて十字架につけ、侮辱するものだからです」とあります。わたしは結局その晩、礼拝すらできませんでした。
 ツアーが終わり、次のツアーが始まる前にわたしは教会へ行きました。そこで、神様に忠実であるということをテーマにしたとても力強いお説教を聞いたわたしは、ヘヴィーDに電話をかけ、「よく聞いてください。わたしはこのツアーには行けません。」と伝えました。彼は「お前は頭がおかしくなったのか?!このツアーでお前は有名になれるんだぞ」と言いましたが、わたしは「わかっていますが、いけません。」と答えました。彼は更に「仕事がなくなってもいいのか?」等々言ってきましたが、わたしはそのまま電話を切りました。
 それからわたしはヒップホップゴスペルダンスをはじめました。様々な場所でヒップホップゴスペルダンスをして歓声を浴びましたが、ステージから降りた後にはいつも変な気分になりました。なにか間違っているような気がしたのです。見に来た人たちはわたしに電話番号を渡してきましたが、聖書には興味がありませんでした。彼らはイエス様については話してこず、「あのスピンどうやってやるんですか?」と聞いてきました。そこでわたしは、神様にあるべき栄光と誉れがわたしに向けられてしまっていることに気付いたのでした。


つづく

訳:森春香
編集:品末拓真

2012年11月4日日曜日

ドウェイン・レモンの証 12

audioverse.orgのhttps://www.audioverse.org/english/sermons/recordings/1737/testimony-of-dwayne-lemon.htmlを訳しました。


 ある男の人が私の家に来て聖書を一緒に勉強してくれることになったので、わたしは「神様、このかわいそうな男を助けてください。わたしは彼を質問攻めします」と祈りました。神様はとても素晴らしいお方です。わたしたちがどんな状況にあっても、その場所でわたしたちに会ってくれます。その男は、ジャマイカ出身のムーゲン・モーガンという小柄な男でした。わたしが質問をする度、彼は興味深い答え方をしました。例えばわたしが、「イエス様はなぜ人の子であると同時に神の子であるのですか?矛盾しているでしょう!」と言うと、彼は「とてもいい質問だね。君は深く物事を考える」と言いました。ムーゲン・モーガンはとても賢い人でした。彼が「とてもいい質問だね。」というので、わたしは「そうだろう!」と思いました。すると彼は、「聖書のこの箇所を読んでみて」と言ったので、そこを開いてみると、わたしの質問に対する答えが書かれていました。わたしは「すごい…」と思いました。彼はいつも聖書から答えをくれました。「それならこれはどうですか?」と次々に彼に質問を投げかけると、彼は毎回、「とてもいい質問だね。君は本当に真実が知りたいんだね。それじゃあ聖書のこの箇所を読んでみて」と言いました。どれだけ質問しても聖書から答えを引用できるので、彼は手品をしているのではないかと思うほどでした。わたしは、聖書のどの本の何章何節に何々があると正確に記憶している人に出会ったことがありませんでした。原稿やメモに聖句の箇所を書いている人はいましたが、ムーゲン・モーガンはそれらをすべて記憶していたので、ぱっと答えがでてきました。わたしは、「どうしたらそういうことができるのですか?」と聞くと、彼は、「神様を愛している人は、神様と過ごす時間と神様の言葉を学ぶ時間をもつんだよ」と答えました。
 1か月ほど後にわたしはバプテスマを受け、セブンスデー・アドベンチスト教会に加わりました。わたしはすぐに、昔ダンスを一緒にしていた友達のデミエンの所へ行き聖書を一緒に勉強し、彼もバプテスマを受けました。そして彼と一緒に近所を一軒ずつまわり、他の友達たちとも聖書を勉強し始めました。わたしたちはお互いに電話を掛け合い、わたしが友達に、「イエス様は神様じゃないとわかった。聖書に、イエス様が『わたしの父なる神はわたしより優れている』と言ったと書いてあるよ。イエス様が神様ほど優れていないなら、どうしてイエス様が神様になれるのか。どうやって証明する?」と聞けば、友達は、「それじゃあ聖書のここを見てごらん。イエス様は父なる神様と等しかったと書かれているよ。そこから更に読むと、イエス様はへりくだり自分を低くした、とある。すべての主人は僕にまさると書いてあるように、イエス様はこの地上で人間であったとき、自分のやりたいことではなく神様の御心を行うためにきたので、『父なる神様はわたしより優れている』と言ったんだよ」と答え、お互いをテストしあっていました。何度も電話をかけあい、互いに質問しあいながら御言葉を学びました。わたしたちはとても興奮していました。聖書はわたしに命を与え、それを読むことに興味をくれました。高校中退であったわたしは高等学校卒業程度認定試験を受け、後に短期大学士をもらうに至りました。

つづく

訳:森春香
編集:品末拓真