2012年9月15日土曜日

ドウェイン・レモンの証 4


audioverse.orghttps://www.audioverse.org/english/sermons/recordings/1737/testimony-of-dwayne-lemon.htmlを訳しました。

ある日、友達から電話が掛かってきて「クイーン・ラティファ(歌手、女優)がパブリック・エネミー・アポカリプス・91世界ツアーに連れて行くダンサーを集めるためのオーディションをしている」と言いました。なぜか「アポカリプス・91世界ツアー」と呼ばれていましたが、わたしは「本当か?よし!」と返事をし、仲間たちとマンハッタンへオーディションを受けに行きました。そこにはクイーン・ラティファがいました。わたしはとても興奮しました。しかし、幼いころから父に「どんなに内心では興奮していても、平静を装え」と言われていたわたしは、クイーン・ラティファを見て「あっ!!」と言いたいのを抑えて「こんにちは、いかかがお過ごしですか?」と声をかけました。平静を装って握手や一通りの挨拶をすませましたが、内心「クイーン・ラティファと握手をした!信じられない!」と思っていました。クイーン・ラティファに「オーディションを受けにきたのね」と聞かれ、「はい」と答えました。「それでは見せてもらいましょう」と言われ、オーディションがはじまりました。当時、わたしがただ一つ自信を持っていたのはダンスをすることでした。仲間たちも一緒にオーディションを受けていましたが、彼らよりも優れたダンスをして世界ツアーに行くためのチケットを勝ちとらなければと思っていました。ダンスにはパワームーブというものがあります。パワームーブは、ここぞという時にする決め技のようなものです。オーディションの最中、クイーン・ラティファがわたしのことを見ているのが分かりました。そこで、恐れ知らずの友達のT.J.はパワームーブを決め、得意技であるスピンをしました。すると、さっきまでわたしのことを見ていたクイーン・ラティファはT.J.をみて「うわぁー!」と言い、近くにいた関係者の人に何か耳打ちしました。それを見たわたしは、このままではいけないと思い、自分もパワームーブをすることにしました。わたしのパワームーブは、新体操の動きと開脚をあわせたようなものでした。クイーン・ラティファが見ているときを見計らってパワームーブを決めると、クイーン・ラティファは目を真ん丸にしてびっくりしました。わたしは「やった!」と思いました。オーディションの後「君たち素晴らしかったわよ」と言ってもらい、家に帰ると電話が鳴りました。電話の相手が「もしもし、ドウェインさんとお話しできますか?」と言ってきたので、わたしは「本人です。」と言うと、相手は「クイーン・ラティファです。」と言いました。そこで「あぁっ!」と叫びたいところでしたが、平静を装って「こんにちは、お元気ですか?」と尋ねました。そこでクイーン・ラティファは「よく聞きなさい。あなたとT.J.を世界ツアーへ連れて行くことに決めたわ」と言いました。わたしは「素晴らしい!」と答えました。待ち合わせ場所や、計画を聞いてから電話を切ると、すぐさま両親に電話をかけ「お父さん、お母さん、オーディションに受かった!!!」と報告しました。わたしはすごく嬉しくて興奮していましたし、両親もわたしのためにとても喜んでくれました。両親は、わたしが麻薬などをやっていないかぎりはそれで良いと考えていました。
ツアーのためにまずはニュージャージー州へ運転していき、フレーバーユニットという建物でミーティングをしました。そこで感心したのは、クイーン・ラティファが「このツアーではお互いを謙遜しあってほしい。女の子と遊んだりしないように。」と言ったことです。わたしは、この人は高潔な女性だと思いました。そして、ついにツアーがはじまりました。T.J.とわたしはとても興奮していました。ほかのヒップホップグループも一緒にツアーに来ており、州から州へと旅行し、わたしたちはステージでダンスをしました。何千というお客さんがわたしたちのことを見に来ました。わたしは「クイーン・ラティファと一緒の舞台にあがっているなんて信じられない!」という気持ちでいっぱいでした。また、わたしたちはそこそこの収入を得ていました。しかし後でわかったことなのですが、わたしたちは少し騙されていました。事務所はわたしたちが素人だとわかっていたので「週に$100あげるよ。」と言われ、わたしたちは「素晴らしい!」と条件をのみ、満足していました。

続く

訳:森春香
編集:品末拓真

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