さて、わたしたちは車に乗って、標高6000ft地点にあるMt.Baldyの登山口へと向かって行きました。Camrieは「まったく変な日だね。Kalebは時間通り起きられなくて、ジェネッサにあって、岩が道路に落ちていて。。ここで引き戻したほうがいいかもね」と冗談で言っていました。しかし、わたしたちはそのまま山を登ることにしました。
駐車場に車を止めて、わたしたちは山道へ入って行きました。ハイキングの始まりです。わたしたちはその日、お昼の12時から午後2時まである勉強会に参加する予定でした。Lisaは「このBaldy Bowlという道が一番短い道のはずだから、この道を行って帰ってくれば、今はまだ朝の7時半だし、お昼までには問題なく学校に戻れるはずだからね」と言っていました。わたしたち3人は「思っていたより寒いね」といいながら歩き始めました。そのBaldy Bowlという道へ行くには、ある地点で左への分かれ道をとらなくてはいけませんでした。しばらくしてLisaが「みんな、どこか左に分かれる道見た?」と聞いたのですが、Camrieもわたしも「そんな道はなかったよ」と言ったので、そのまままっすぐ歩いていました。またしばらくすると、Lisaが「こんな道あったかなぁ??」と言い始めたので、今歩いている道はどうやらBaldy
Bowlではなさそうだということが分かってきました。しかし、わたしたちは「まあ、この道も山の上のほうに続いているみたいだから大丈夫だよ」と言い、そのまま登り続けることにしました。
しばらく歩いていると、岩の上に雪がついているのが見え始め、だんだん地面に積もっている雪の量も増えてきました―木の枝には雪が吹き付けて凍っていたりと、とても美しい情景が見られました。わたしたちは「南カリフォルニアで雪を見られるなんて思っていなかった!!」と、写真を撮って喜んでいました。わたしたちが登っていたMt.Baldyという山は、実はスキー場でもあり、スキーリフトやキャビンもありました。しかしこのシーズンは雪がたくさん積もらなかったようで、閉鎖していました。わたしたちはスキーリフトの上まで到達しました。そこには、一面雪で真っ白な広場が広がっていました。そこでわたしたちは、どこにたどり着いたのか確かめるために、広場をすこし探索しました。そこにこんな看板が立っていました。この山道には目印となるものや案内の看板がまったくなく、それはわたしたちがその日初めてみた看板でした。
この看板によれば、わたしたちは頂上から3.2マイル、またDevil’s Backboneという道まで1.2マイルの地点にいました。この場所には3つの道がありました。写真に写っている看板の矢印が指している右と左の道のほかに、写真には写っていないもうひとつの道がありました。しかし、この看板の矢印は明らかに左の道を指していたので、わたしたちは頂上を目指して左の道へ進んで行きました。
しばらくすると、わたしたちは頂上に向かっているはずなのに、なぜかずっと下り道を歩いていることに気づきました。きっとまた登り道になるはずだと思っていたのですが、下りが続いてすでに1マイルは歩いていたので、Lisaが「ちょっと走って先のほう見てくるから、二人は歩いていて」と言いました。少しするとLisaが引き返してきて、「このままずっと下り道で、Devil’s Backboneっていう道もなかったよ」と言ったので、わたしたちはもう一度さっきの看板のところまで戻りました。そして、わたしたちは「この矢印はわたしたちがさっき行った道を完全に示していたよね!!でも違った」と言い、また「今日は予定と違ったことが起き続けているね」などと話しました。看板の前で、わたしたちは「もし12時の勉強会に本当に行きたいのなら今引き返すべきだけど、急いで頂上を目指して走って帰ってくれば、1時ごろには勉強会にたどり着けるかもしれない。でも、もしこれ以上登れないって思ったらいつでも言ってね」、と話しました。そこでCamrieが「OK!じゃあ、せっかくここまで登ってきたし、頂上目指していけるところまで行こう!」と言ったので、わたしたちはきっと頂上に向かっていると思われる道を登りはじめました。
しばらく登っていくとカーブがあり、そこをぐるっと曲がると、わたしたちの目の前にはとてつもなく急な坂が待っていました。
わたしはそれを見た途端「あぁ引き返したい。。。」と思いましたが、LisaとCamrieはかなりの体力があって、「まあこれ登ってみよっかー!」などと明るく言っていました。彼女たちが登って行くので、わたしも登らなくてはおいていかれると思い、一緒に登っていきました。わたしたちは、「こんなに急な坂だからDevil’s Backbone(悪魔の背骨)っていう道なんだね」と話しました。ところが、やっとのことこの坂の一番上に到達するとそこには看板があり、どうやらわたしたちが登ってきたのはブラックダイヤモンドのスキースロープだったらしいということが分かりました。そして、わたしたちが今から登る道が本物のDevil’s Backboneだったのです。みると今登ってきた坂よりなだらかでした。Camrie は「これが悪魔の背骨なら、わたしたちがさっき登ってきたのは悪魔の火刑柱だね」と言って笑っていました。
ここまでのことを振り返ってみてまず思ったことは、看板というものは信頼できると思っていたけれど、間違っていることもあるのだなということでした。しかし、わたしたちはどこにいるのか長い間分からず、何か方向を示してくれるものを探していたために、看板を見たときそれが正しいと信じ込み、見事に間違った道へ進んでいったのでした。こういうことは人生にもあります。到着地点が見られない、自分がどこを歩んでいるか分からないと不安になったとき、都合よくふと現れた看板を信じてだまされてしまうのです。サタンだって嘘の看板を立てることができます。サタンはとても賢いですから、神様のような業をもって人をだますでしょう。サタンの狙いは、わたしたちが神様以外のものや人に向かって行くことです。神様以外ならなんでもいいのです。それはたとえ自分の思い描いた理想の生活をすることでもいいのです。必ずしも悪く見えなくてもいいのです。だからわたしたちは単に結果を見て、それが良い決断だったかどうか判断することはできないでしょう。それよりも神様に向かって成長しているかどうかを考えなくてはなりません。
「そこで、愛する人たち、あなたがたはこのことをあらかじめ知っているのですから、不道徳なものたちに唆されて、堅固な足場を失わないように注意しなさい。わたしたちの主、救い主イエス・キリストの恵みと知識において、成長しなさい。」ペトロの手紙第二 3:17
またテサロニケ信徒への手紙第一5:19-22には
「“霊”の火を消してはいけません。預言を軽んじてはいけません。すべてを吟味して、良いものを大事にしなさい。あらゆる悪いものから遠ざかりなさい。」と書かれています。
わたしたちには聖霊が約束されています。毎日「聖霊をわたしの心に送ってください」と神様にお祈りしましょう。イエス様は聖霊についてこういっておられます。
「しかし、その方、すなわち、真理の霊が来ると、あなたがたを導いて真理をことごとく悟らせる。」ヨハネによる福音書16:13
聖霊を心のなかに受け入れて、神様が本当はわたしたちにどういうことを望んでおられるのか、またサタンがどうやってそれを邪魔しようとしているのかという真理を知り、あらゆる悪いものから遠ざかり、イエス様の恵みと知識において成長していきましょう。
(続く)
著者:森春香
編集者:山地悟
著者:森春香
編集者:山地悟
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