2014年6月4日水曜日

刑務所でのわたしの証 1

これはSung Hoon Kangさんの証、My Time in Prison Personal Testimony を訳したものです。https://www.audioverse.org/english/sermons/recordings/4277/my-time-in-prison-personal-testimony.html

こんにちは。今日はわたしの刑務所での経験を話したいと思います。お話に入る前に、「教育」という本からある文章を引用します。57ページです(日本語訳54ページ)。「世界で最も欠乏しているものは…」何だと思いますか?それは「人物である」。この世界が一番必要としているものは何か。それが質問です。お金?食べ物?それともイエス様でしょうか?確かにこの世界が必要としているのはイエス様です。しかしその必要を満たすためには、イエス様がどういうお方であるかを人々に示すことのできる人が必要なのです。この世界が最も求めているもの、この世界で最も欠けているものは、イエス様を生活の中で表すことのできる人なのです。それはあなたとわたしです。先ほどの文章の続きを読みます。「それは、売買されない人、」イエス様のご品性ですね。イエス様はお金や他の何かで売買されるような人ではありませんでした。「魂の奥底から真実で、正直な人、罪を罪とよぶのに恐れない人、磁石の針が南北を指示して変わらないように、良心が義務に忠実な人、天が落ちかかろうとも正しいことのために立つ人、―そういう人である。」わたしはこの証を通して、そういう人―天が落ちかかろうとも正しいことのために立つ人―になるための方法をお伝えします。どんな状況にいても、どんな人といても、どんな場所にいても、神様に従って立ち上がる人にはどうしたらなれるのでしょうか?どのようにしたら自分の人生を通してイエス・キリストを証できるでしょうか?今日はわたしの刑務所での経験から、これらの質問に答えていきます。最もつらい状況の中で、わたしが神様に忠実であるためにイエス様がどのようにわたしを助けてくれたか、その体験を分かち合っていきたいと思います。

それではもう一度お祈りしましょう。聖霊がわたしたちと一緒にいてくださるようにお招きしましょう。

「天のお父様、わたしたちに与えてくださったこの美しい日を感謝します。この美しいキャンパスでARME Bible Campをもつ機会を与えてくださり感謝します。こうして共に集い、あなたを礼拝し、聖書からあなたを学ぶことができる自由を感謝します。わたしたちの心を備えて、あなたがわたしたちに教えたいことを学ばせてください。わたしをあなたの十字架の陰に隠してください。イエス様が高められますように。あなたの力と愛とをわたしの証を通して表してください。イエス様の御名を通してお祈りします。アーメン」

わたしは韓国出身のソン・ホン・カンと言います。わたしはバージニア州のハートランドカレッジで聖書教師をしています。こうして証をする機会が与えられたことは、わたしにとって特権です。まずわたしが刑務所に入ることになった背景を説明しましょう。多くの方がご存じと思いますが、韓国と北朝鮮は難しい関係にあります。北朝鮮は共産主義国で韓国は共和国ですが、両国の戦争はまだ正式には終わっていません。だから北朝鮮がいつ韓国に攻撃してきてもおかしくない状況にわたしたちはいます。そのため韓国政府は、韓国生まれの全ての男子が2年間の軍事訓練に参加することを決まりとしています。これは任意ではなく義務なのです。

わたしは牧師の宣教とクリスチャンメディアの経営について、ハートランドカレッジというバージニア州にある小さなミッショナリーカレッジで勉強していました。そこで宣教者になるための訓練を受けている最中、わたしの頭の中には常にとある質問がありました。わたしは学校を終えたあと、自分の国に戻って軍事訓練と向き合わなければなりませんでした。「クリスチャンとしてわたしはどうすればいいのだろう?2年間かけて、人をどうやって殺すかを学ぶ訓練に参加するべきだろうか?戦争になれば、わたしは人を殺さなければならなくなるだろう。それはわたしにとってゆるせることだろうか?」これは正直、簡単な質問ではありませんでした。わたしは何年もこのことについて個人的に勉強し、祈り、ついにある確信が与えられました。それは武器を持たず、他の人の命を取らなくてもいいように頼むことです。軍事訓練に参加するということは、「わたしは戦争に参加し、人を撃つことに同意します。」と言っているのと同じです。戦争が起これば、訓練を受けた軍人は戦地に送られるからです。

2006年11月、わたしはバージニア州での勉強を終えて自分の国に帰りました。皆さんの中には「どうしてアメリカに残らなかったの?」と思っている方がいらっしゃるかもしれません。わたしがアメリカで勉強をするために学生ビザをもらう際、二人の保証人のサインが必要でした。同意する内容は、もしわたしが勉強を終えても国に帰ってこなかったら、50000ドルを政府に支払うこと。そしてわたしの代わりに二人の保証人が刑務所に行くということでした。わたしの保証人は、わたしのおじと祖父でした。わたしは自分の祖父が刑務所に入れられるのを見たくなかったので、韓国に帰らなければなりませんでした。帰国した翌日、わたしは父と共に軍のオフィスに行き、こう言いました。「わたしはセブンスデーアドベンチストです。わたしの信仰の良心と確信に基づいて、人を殺す訓練に参加することはできません。戦争においても、わたしは自分の命を救うために他の人の命をとることはできません。軍の中で、武器を持たなくてもいい隊に配置してくださいませんか?」すると武官はわたしを見て、こう言いました。「若者よ、君には2つの選択肢がある。この訓練に参加するか、刑務所に行くかだ。」わたしは刑務所に行きたくはなかったので、もう一度説明しました。「わたしは国民の義務から逃れようとしているのではありません。厳しくても、長くても、たとえ3年かかってもいいので、わたしの信仰に反しない方法はありませんか?どうかわたしを助けてください。コック、衛生兵、何でもいいので、何か代わりはありませんか?」しかし彼らは、「現在の法では、代わりになるものはない。若者よ、刑務所か訓練かどちらかを選びなさい」と言いました。わたしは心の中で短いお祈りをしました。わたしは、わたしがクリスチャンとして何をすべきか既に知っていました。


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