2012年5月7日月曜日

ダニエル書6章-後半


30日のあいだ王様以外の人や神に対してお祈り、又は礼拝してはいけないという法律が発布された後、ダニエルはどうしたのでしょうか?

“ダニエルは、その文書の署名されたことを知って家に帰り、二階のへやの、エルサレムに向かって窓の開かれた所で、以前からおこなっていたように、一日に三度ずつ、ひざをかがめて神の前に祈り、かつ感謝した。”
ダニエル書6章10節(新共同訳 6章11節)

「以前からおこなっていたように」と書いてありますね。要するに、ダニエルは今まで通り祈り続けたのです。試練や災難、問題が訪れたら何かしよう、では遅いのです。困難に直面してからもっとお祈りをして神様を真面目に受け入れればいい、と言う人がいます。しかし、そういった考え方は間違っています。なぜなら、試練、災難、又は問題が訪れても、あなたの行いや考え方が突然に変わることはないからです。いざといった時には、あなたの日々の習慣があらわれるのです。ダニエルは禁令が出されてから、「よし、明日から一日に三度お祈りするぞ」と決めたのではありません。ダニエルは日課をただ続けました。ですから我々も、大変な時期が訪れるのを待たないで、今から毎日お祈りして、神様との時間をもっと過ごしましょう。

そして当然のようですが、お祈りを続けた結果ダニエルはししの穴へと投げ込まれました。

“そこでその人々は集まってきて、ダニエルがその神の前に祈り、かつ求めていることを見たので、彼らは王の前にきて、王の禁令について奏上して言った、「王よ、あなたは禁令に署名して、今から三十日の間は、ただあなたにのみ願い事をさせ、もしあなたをおいて、神または人に、これをなす者があれば、すべてその者を、ししの穴に投げ入れると、定められたではありませんか」。王は答えて言った、「その事は確かであって、メデアとペルシャの法律のごとく、変えることのできないものだ」。彼らは王の前に答えて言った、「王よ、ユダから引いてきた捕囚のひとりである、かのダニエルは、あなたをも、あなたの署名された禁令をも顧みず、一日に三度ずつ、祈をささげています」。王はこの言葉を聞いて大いに憂え、ダニエルを救おうと心を用い、日の入るまで、彼を救い出すことに努めた。時にその人々は、また王のもとに集まってきて、王に言った、「王よ、メデアとペルシャの法律によれば、王の立てた禁令、または、おきては変えることのできないものであることを、ご承知ください」。 そこで王は命令を下したので、ダニエルは引き出されて、ししの穴に投げ入れられた。王はダニエルに言った、「どうか、あなたの常に仕える神が、あなたを救われるように」。そして一つの石を持ってきて、穴の口をふさいだので、王は自分の印と、大臣らの印をもって、これに封印した。これはダニエルの処置を変えることのないようにするためであった。こうして王はその宮殿に帰ったが、その夜は食をとらず、また、そばめたちを召し寄せず、全く眠ることもしなかった。”
ダニエル書6章11-18節(新共同訳 6章12-19節)

ダリヨス王はダニエルのことを非常に信頼し、また尊敬していました。ですから、禁令に署名した結果、ダニエルがししの穴に投げ込まれてしまった事を大変後悔していました。夜も眠れないほどでした。しかし、偉大なる神様は奇跡を行いました。腹ペコで野蛮なライオンたちの口を閉ざし、ダニエルを守ったのです。

“こうして王は朝まだき起きて、ししの穴へ急いで行ったが、ダニエルのいる穴に近づいたとき、悲しげな声をあげて呼ばわり、ダニエルに言った、「生ける神のしもべダニエルよ、あなたが常に仕えている神はあなたを救って、ししの害を免れさせることができたか」。ダニエルは王に言った、「王よ、どうか、とこしえに生きながらえられますように。わたしの神はその使をおくって、ししの口を閉ざされたので、ししはわたしを害しませんでした。これはわたしに罪のないことが、神の前に認められたからです。王よ、わたしはあなたの前にも、何も悪い事をしなかったのです」。そこで王は大いに喜び、ダニエルを穴の中から出せと命じたので、ダニエルは穴の中から出されたが、その身になんの害をも受けていなかった。これは彼が自分の神を頼みとしていたからである。”
ダニエル書6章19-23節(新共同訳 6章20-24節)

ダリヨス王はダニエルの事を『生ける神のしもべ』と呼んでいます。おそらく王様は、ダニエルの日々の生活での行いと態度を通して、ダニエルが真剣に信じている神様に対して興味を持っていたのでしょう。ダニエルは、自身が救われたのはすべて神様のおかげだと王に答えました。6章でも再び、神様の栄光が現されたのです。

“王はまた命令を下して、ダニエルをあしざまに訴えた人々を引いてこさせ、彼らをその妻子と共に、ししの穴に投げ入れさせた。彼らが穴の底に達しないうちに、ししは彼らにとびかかって、その骨までもかみ砕いた。”
ダニエル書6章24節(新共同訳 6章25節)

凄まじいですね。やはり、しし(ライオン)たちは相当お腹を空かして居たのでしょう。現に、投げ込まれた人々はあっという間に「骨までも噛み砕」かれてしまいました。ですから、ダニエルはたまたま優しい、お腹いっぱいのライオンたちの中へ投げ込まれたのだ、という解釈はできません。神様は凶暴で腹ペコなライオンたちの中からダニエルを救ったのです。

“そこでダリヨス王は全世界に住む諸民、諸族、諸国語の者に詔を書きおくって言った、「どうか、あなたがたに平安が増すように。わたしは命令を出す。わが国のすべての州の人は、皆ダニエルの神を、おののき恐れなければならない。彼は生ける神であって、とこしえに変ることなく、その国は滅びず、その主権は終りまで続く。彼は救を施し、助けをなし、天においても、地においても、しるしと奇跡とをおこない、ダニエルを救って、ししの力をのがれさせたかたである」。こうして、このダニエルはダリヨスの世と、ペルシャ人クロスの世において栄えた。”
ダニエル書6章25-28節(新共同訳 6章26-29節)

そして6章は、ダリヨス王が真の神様を認め、その素晴らしさを全国に宣言して終っています。神様はネブカデネザル王にそうされたように、ダリヨス王にもダニエルを用いて真実を伝えられたのでした。

実は、1章から6章に書かれているダニエルと三人の友人の人生経験は我々が知っておくべき、とても大切なことです。我々クリスチャンは、イエスキリストがもうすぐ地球に帰って来られると信じています。そして、イエス様が帰ってこられる前には色々な出来事が起きます。ダニエル書の後半とヨハネの黙示録には、世の終わりの出来事について詳しく予言されています。ヨハネの黙示録の14章に描かれている最後まで生き残る人たちは、ダニエルたちのような人々なのです。ダニエルたちのように真実のために立ち上がり、どのような試練に直面しても、それを貫き通す人たちを神様は今でも求めておられるのです。世の終わりのときには、一つの教会がまるごと、ダニエルたちのように真実のために立ち続けると予言されているのです。終わりは近いです。あなたは、ダニエルたちのように神様の栄光のために生きてみたいですか?あなたもダニエルたちのように生きるチャンスがあります。キリストを心から受け入れ、日々、神様のお力とお知恵に頼っていくことで、あなたもダニエルたちのように真実を固く持って生きることができるのです。

次回からは、予言について詳しく説明を始めます。それまで日々お祈りし、聖書を勉強してがんばりましょう。

作者:福田ダニエル
編集者:品末拓真
05/07/2012

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